海外在宅ワーク事情に関する情報です。日本国内で利用できるサービスもあります。
- 米国のお仕事ポータルサイト FlexJobs
- 日本にいながら海外の仕事
- リモートワーク可能な米国企業 TOP 10 2021.2.24 追記あり
- リモートワークで人気の職種と主な業種
- リモートワーク環境の整備は、過疎化する地方企業が生き残るためにも重要
米国のお仕事ポータルサイト FlexJobs
米国 FlexJobs に “Work From Home 2019: The Top 100 Companies For Remote Jobs” という記事が掲載されていました。
Work From Home 2019: The Top 100 Companies For Remote Jobs – FlexJobs
FlexJobs はその名の通り、場所や時間に捉われない働き方を実現したい人向けの求人情報ポータルサイトです。 職業紹介サービスの利用は有料ですが、記事から仕事に役立つ様々なヒントが得られ、参考になります。
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最新 2020 年のランキングは・・・
- Appen
- Lionbridge
- VIPKID
- Liveops
- Working Solutions
- Kelly Services (↑6) Amazon(↓24)
- EF – Education First(↑28) TTEC(↓13)
- SYKES(↑15) Kelly Services
- Concentrix
- Williams-Sonoma(↑11) UnitedHealth Group(↓11)
日本にいながら海外の仕事
日本語の情報がほとんど皆無のためか、国を跨いでのリモートワークというのは今の所、知る人ぞ知る働き方のようです。
海外赴任を嫌がる若者が多いというデータも最近目にしましたが、「英語で仕事をしたい」と言う人も大変多く見られます。海外を飛び回るのはもちろん、日本にいながらにして世界に触れられる「海外リモートワーク」という選択も、とても素敵な働き方だと私は思っています。
リモートワーク可能な米国企業 TOP 10 – 2019 年版
さて肝心のランキングをご紹介します。全部書くのが大変なので、とりあえず 10 位まで。VVKID(中国)を除き、ほぼ全てが米国企業という結果。
- Appen
- Lionbridge
- VIPKID
- Liveops
- Working Solutions
- Amazon
- TTEC
- Kelly Services
- Concentrix
- UnitedHealth Group
※上の原文記事では、100 位全て見られます。
1. Appen (オーストラリア/AI・機械学習・翻訳)
リモート募集職種:Rater、翻訳、文字起こし、音声データ収集など
1996 年創業、オーストラリアのグローバルカンパニー。Rater のような長期のプロジェクトに加え、「音声録音」「書き起こし」のような機械学習と AI 製品のデータ改善用のマイクロタスクが募集されているのをよく見ます。
学位の必要な業務も中にはありますが、ほとんどの業務はテストをクリアすることが条件となっています。時給相場 $10 – 20 程度。
2. Lionbridge (米国/翻訳・ローカリゼーション)
リモート募集職種: 財務、技術、マーケティング、法務、AI、テスト、翻訳、ローカリゼーションなど
私も働いていますが、大変快適に続けられています。Web マーケティングや Web 広告、検索エンジン、AI 周りに興味がある方には特に面白い仕事です。時間の融通がきき、自分の中ではベスト・オブ・子育て中ワークでした。時給相場 $20 程度。
3. VIPKID (中国/英語教育)
リモート募集職種: 英語講師(ネイティブ)
中国における近年のユニコーン企業。品質を徹底追及した子供向けのオンライン語学スクールを運営しています(英語、中国語)。親とのやり取りも他のスタッフが行うため、講師は自身の業務に専念できます。
ただし講師として働けるのは、指導経験者かつネイティブのみであり、英語は北米出身者に限られています。時給相場 $10 程度。
4. Liveops (米国/コールセンター)
リモート募集職種: カスタマサポート
“バーチャルコールセンター業界の Uber” と呼ばれる企業です。というのも大規模なコールセンターを持たず、多くの個人事業主をパートナーとしたサービスを武器に成長して来たためです。時給相場 $10 程度。
5. Working Solutions (米国/カスタマサービス)
リモート募集職種: カスタマサービス
こちらも在宅コンタクトセンターによるオンデマンド型カスタマサービスを、23 年の長きに渡って提供しています。
会社の顔となる顧客の窓口を外注する時に懸念されるのが質の低下ですが、サービス利用企業の顧客満足度は平均して 20 〜 30 %も向上しているとのこと。
6. Amazon (米国/小売)
リモート募集職種:多岐に渡る
ほぼ全ての求人がフルタイム仕事で、日本からも働けます (順位タイトルは日本での在宅カスタマサービス募集ページにリンクしています)。勤務時間はシフト制で決められており、夜勤以外はフルタイム勤務の必要があります。
以下リンクから、他の仕事も検索できます。
About Virtual Locations – Amazon.com
Amazon Mechanical Turk
タスク形式のマックジョブも存在しますが、日本からは利用できないかもしれません。私が数日前に応募してみたところ、理由も無く Reject されてしまいました。何の経歴も提出しておらず、選考自体も受ける前のことです。
Amazon Mechanical Turk (MTurk)
(2021.2.24 追記) 先ほどログインしてみた所、ジョブ一覧は見られるのですが、作業しようとすると、やはりできない状態。「新規ワーカーを増やせる状態になったら招待状を送る」と書いてありました。
ジョブの内容は、データ収集やアノテーション、調査などが多く見えます。タスクあたりの単価が数セントと激安です。やる価値が無さそう。貯まった報酬は Amazon.com のギフトカードや銀行への送金で受け取れるようです。
7. TTEC (米国 コロラド/カスタマサービス)
リモート募集職種:営業、カスタマサービス
疲れて来たのでスキップ。
8. Kelly Services (米国/人材サービス)
リモート募集職種: 多岐に渡る
70 年以上もの歴史を持つ人材サービス会社。場所・働き方・レベル・業務に応じた様々な仕事を提供しています。日本のパーソルホールディングス(旧テンプホールディングス)と提携し、合弁会社「PERSOLKELLY」(本社:シンガポール)を立ち上げています。
9. Concentrix (米国/カスタマサービス)
リモート募集職種:多岐に渡る
疲れて来たのでスキップ。
10. UnitedHealth Group (米国/ヘルスケア)
リモート募集職種: 開発、アナリスト、アドバイザーなど
世界有数のヘルスケア企業。2018 年には Fortune 誌の「Fortune 500 – 最も収益を上げている米国企業」にて、Walmart、Exxon Mobile、Berkshire Hathaway、 Apple に次ぐ第 5 位にランクされています。
リモートワークで人気の職種と主な業種
在宅ワークでは以下の職種が人気とのこと。
- 会計士
- 技術者
- 講師
- ライター
- コンサルタント
- プログラムマネージャ
- プロジェクトマネージャ
- カスタマサービス
- 事業開発責任者
- 顧客担当営業
- リクルーター
- 営業
- Web 製作者
- 医療事務
- 地域営業責任者
- 看護師
- データアナリスト
- 編集者
- ケースマネージャー
- UX/UI デザイナー
https://www.flexjobs.com/blog/post/20-most-common-work-from-home-job-titles/)
20 Most Popular Work-from-Home Job Titles
AI 化されると言われている職業と被りますね。そして日本では在宅ワークが普及していない職種も見えます。何とナースも在宅ワークが成り立つそうで。
How to Get a Remote Nursing Job – FlexJobs
リモートワーク制度を持つ主な業種は以下。
- IT
- 医療
- 営業
- 教育
- カスタマサービス
- ファイナンス
- HR
確かに TOP 100 にランクインしている会社の業種は、「IT やカスタマサービスを生業とした大企業」が多く見えます。
IT 関連企業は一般的な会社と比べるとデジタル化もかなり進んでおり、IT リテラシも全体的に高いです。そのため安心してリモート化しやすいものと思われます。しかし実際「PC/電話/メール」で完結する仕事であれば、企業規模や業種に関わらず、在宅勤務制度を採用することは可能です。大事なのは従業員の「教育」と「意識改革」です。
色々な職種・職場を見ても、ほとんどの人の仕事はリモート化が可能に見えます。リモート化が難しい「その人自身が現地を訪問し、そこで行う必要がある仕事」は、オフィスワークではそんなに多くありません。
リモートワーク環境の整備は、過疎化する地方企業が生き残るためにも重要
在宅勤務/テレワークは、従業員への福利厚生だと考えていますか?
この新しい働き方は、未来にやって来る労働人口減少、地方過疎化による人手不足の切り札となります。
国を超えたワークシェアリングの考え方が広まって行くことを歓迎します。
地域の人を集めるだけでは絶対的に人が足りない環境であっても、人材を複数の企業でシェアでき、出社することが難しい人や、遠方・海外の在住者にも事業に参加してもらえるとしたら?
人材は、本当は不足していないのです。仕事を求めている人はたくさんいます。活用できるかどうか、なのです。
「正社員 = フルタイムワーカー」「会社員=毎日決まった時間に会社に出勤する人」という固定観念を変えてみたら、どうなるでしょうか?
今までのような労働環境のまま「夫婦正社員の共働き」を続けられるのは、ごく一部の人だけであることに、気づいてください。
そして単に「労働時間を短くする」ということよりも、「各自が納得して働ける環境を作ること」が最も重要です。仕事のことを考えてワクワクできるような会社が増えると良いですね。